神繋語

神繋語は、大宇宙内、クレデリア共和国等で使用されている言語である。

虚体空間内で、《神》であるゼレギウスとロルによって作られた人工言語。神同士は全ての意志が共有されているので、意志疎通に言語を必要としない。
しかし人間との意志疎通のために言語が必要だったため、人間と神の間で使用する共通語して開発された。
現在は《魔法》を使うために、人間によって使用されている。

発音

p[p] b[b]t[t] d[d]k[k] g[ɡ]
f[ɸ] v[β]s[s] z[z]h[x] r[ɣ]
m[m]n[n]q[ŋ]
l[l]
y[j]w[w]
i[i]u[u]
e[e]o[o]
a[a]c[ɒ]

ラテン文字転写[国際音声記号]。yとwは母音と並べた方が綺麗なので母音と並べたが、子音である。

文字

神繋文字という表語文字を使う。

ラテン文字転写をする場合は、1文字ずつ分かち書きをする。つまり、合成語でも形態素の境界にスペースが入る

文を区切る記号として / を使用する。英語などの . とは異なり、文を区切る記号であるので、文の終わりには付けず、文と文の境界にのみ付ける。
文と文の間に改行があったり、十分なスペースが空いている場合などで、文の境界が明らかな場合も必要ない。

文の構造が複雑になり、構文解釈が曖昧になる場合は、より大きな区切りの箇所に , を入れる。

品詞

内容詞
内容語として使われる。語彙のほとんどを占める。主に名詞用法動詞用法がある。
便宜上、名詞用法で使用されている内容詞を名詞、動詞用法で使用されている内容詞を動詞と呼ぶ。
格詞
内容詞の後に付く。格詞の直前の内容詞は名詞用法となる。
動詞と名詞との関係性を表す。
構節詞
内容詞の後に付き。構節詞の直前の内容詞は動詞用法となる。
その動詞を中心にした節を作る。
感動詞
挨拶、呼び掛け、感嘆などを表す。
これ単独で文となり、文の構成要素となることはできない。

語順

基本的に前置修飾。SOVである。

名詞 <格詞> 名詞 <格詞> 動詞 といった順番が基本となる。文の最後にある内容詞は自動的に動詞用法となり、文全体の意味を決定する。

格詞

主要な格は以下の3つである。

a
主格。行為や状態の主体を表す
u
対格。行為の直接的な影響が及ぶ対象や、行為や主格の項によって支配されるようなものを表す
c
目標格。行為の間接的な対象や、行為に関して何らかの目印となるもの、行為や主格の項を支配するようなものを表す

他に、時を表す格詞 mi や、場所を表す格詞 ki 等がある。

構節詞

構節詞は大きく3種類に分けられる

to型構節詞
節を作り、後続する内容語を修飾する構節詞。
被修飾語が、節の中で主格となる場合は to 、 対格となる場合は lut 、 目標格となる場合は lcn 、他の格の場合は、接尾辞 les を付けて mi les のようにする。
it型構節詞
節を作り、節全体を名詞のように扱う構節詞。it のみ。
ma型構節詞
節を作り、後続する動詞を修飾する構節詞。ma のみ。
動詞で表される行為が節の中での主語となる。 ma は to とほぼ同じ役割だが、動詞のみを修飾する。ma と 動詞の間に他の語句が挟まることを許容する。

接辞

品詞のような名前を付けているが、接辞である。

指示詞
名詞につく接頭辞。その名詞が指示する対象を明確にする。
「この」「その」など。
助動詞
動詞につく接尾辞。シンタックスシュガーのようなもので、規則的に助動詞を使わない文に書き換えることができる。
副助詞
名詞につく接尾辞。
「〜だけ」「〜も」や、ものの個数など

例文

me a zem c tel
私 a 空 c 見る
私は空を見る。

si a sete u det
あなた a 命 u 持つ
あなたは命を持っている。

me a maah u me c tiu
私 a 魔力 u あなた c 与える
私は魔力をあなたに与える。

tc a qoma it u me a zul = me a tc u qoma zul
あれ a 眠る it u 私 a させる = 私 a あれ u 眠る-させる
「彼が眠ること」を私はさせる = 私は彼を眠らせる。

zogunt a tiu lut myut a dan ma dci to dok u fom
ゾグント a 与える lut 水 a 甚だしい ma 大きい to 石 u 動かす
ゾグントの与えた水がとても大きな石を動かす。